コーヒー豆に「防カビ剤」が使われる理由

極上カビなしコーヒーです。

皆様は「ポストハーベスト(収穫後農薬)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 栽培中に使われる農薬だけでなく、実は収穫された後のコーヒー生豆に、直接「防カビ剤」や「防虫剤」などの薬剤が散布されるケースが存在します。

「オーガニック(有機JAS認証)」ではない一般的な大量生産・大量流通のコーヒー豆において、なぜこのような薬剤が必要とされるのか、そして私たちはどのように安全な豆を選べば良いのか、その流通の裏側を詳しく解説します。

過酷な海上輸送。一般的な流通で防カビ剤が使われる理由

コーヒー生豆の多くは、赤道近くの生産国から数ヶ月という長い時間をかけて、船で日本へと運ばれてきます。

船底のコンテナ内は、赤道を越える際に高温多湿になりやすく、カビが非常に発生しやすい過酷な環境です。もし輸送中にカビが繁殖してしまえば、売り物にならなくなるだけでなく、脳や内臓に悪影響を及ぼす恐れのある「カビ毒(マイコトキシン)」が発生してしまいます。

そのため、大量生産される安価な商業用コーヒーなどでは、この長期間の輸送中にカビや劣化を防ぎ、品質を形だけでも維持することを目的として、収穫後に防カビ剤などの薬剤が使用されるケースがあるのです。価格が安く大量に流通している豆には、こうした「安さを維持するための代償」が隠されていることが少なくありません。

薬剤を一切使わない「オーガニック(有機JAS認証)」の厳格なルール

一方で、オーガニックコーヒー生豆には非常に厳しい法律の壁があります。

有機JAS認証を取得している豆は、栽培時に化学農薬を使わないことはもちろん、現地から日本へ輸送する間や、日本の港に到着した際の通関時においても、防カビ剤の使用や燻蒸(くんじょう)処理などの化学薬剤の使用が一切認められていません。

つまり、「オーガニック」という看板を掲げているコーヒー豆は、栽培から私たちの手元に届くまでのすべての輸送プロセスにおいて、防カビ剤などの薬剤から完全に隔離されていることが保証されているのです。

薬剤に頼らずカビを防ぐ、先進的な品質管理

では、防カビ剤を使わないオーガニックや最高品質のコーヒー豆は、どのようにしてあの過酷な海上輸送を乗り切っているのでしょうか。現在では、化学薬剤に頼らずにカビの発生を防ぐ素晴らしい技術や工夫が導入されています。

・特殊なバリア袋(グレインプロなど)の使用 従来の通気性の高すぎる麻袋(ジュート)だけでなく、気密性が極めて高く、外からの湿気や水分を一切通さない特殊な内袋に生豆を密閉して運ぶ方法です。これにより、豆自体の水分量を理想的な状態に保ち、カビの繁殖を物理的にシャットアウトします。

・定温コンテナ(リーファーコンテナ)による輸送 コンテナ内の温度や湿度をコンピューターで一定に管理できる特別な船便を使用します。赤道を通過する際もコンテナ内が室温のように低く保たれるため、結露が発生せず、カビが活動できない環境を維持したまま日本へ届けることが可能です。

まとめ:私たちが「オーガニック」と「品質管理」にこだわる理由

コーヒーを飲むことは、日々のパフォーマンスを高めるためのセルフケアであるべきです。しかし、価格の安さだけで選んだ豆に、防カビ剤などの不要な化学物質が残留していたとしたら、それは体に余計なノイズを取り込んでいることになります。

私たちが提供するコーヒーが、オーガニックであることにこだわり、さらに輸送や保管のプロセスまで徹底的に管理しているのは、カビの発生を防ぐために防カビ剤を浴びせるような必要が一切ない体制を整えているからです。

化学薬剤のストレスからも、カビ毒の恐怖からも解放された、本当の意味で「クリーンな一杯」。 大切なご自身の身体のために、ぜひ流通の背景までクリアな豆を選んでみてください。


ここからは極上カビなしコーヒーのお話です