【コーヒーの味はここで決まる】焙煎士が命をかける「ハゼ」のタイミングとは?
こんにちは!
極上カビなしコーヒー事務局です。
コーヒーの味わいは、豆の品質はもちろん、焙煎の技術によって大きく左右されます。特に、焙煎士が最も神経を集中させるのが、焙煎を終了する「タイミング」です。
その鍵となるのが、豆が発する音、「ハゼ」と呼ばれる現象です。
コーヒー豆が「パチパチ」と弾ける音の正体
焙煎が進み、豆の内部温度が約200℃前後に達すると、豆に含まれる水分が水蒸気となり、圧力に耐えきれずに豆が割れる音が聞こえます。この現象を「1ハゼ」と呼びます。
この1ハゼ以降の、わずかな時間と温度の変化が、コーヒーの味を大きく変えます。
1. 浅煎り(ライトロースト):スッキリとした明るい味
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終了タイミング: 1ハゼが始まって約50秒〜1分後(温度が約10℃上昇した頃)。
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特徴: 豆の色は明るい茶色。コーヒーの味は明るくフルーティーな酸味が際立ち、スッキリとした軽やかな味わいになります。
2. 中煎り(ミディアム/シティロースト):バランスの取れた王道の味
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終了タイミング: 1ハゼの音が収まり、さらに2分〜2分30秒後(温度が約15℃〜20℃上昇した頃)。
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特徴: 豆の色は均一な茶色。酸味と苦味のバランスが最も取れた、万人受けする王道の味わいです。
3. 深煎り(フルシティ/フレンチロースト):苦味とボディの強い味
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終了タイミング: さらに焙煎を進め、「2ハゼ」と呼ばれるピチピチという高い音が聞こえ始めた頃。
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特徴: 豆の色は濃い茶色。苦味とボディ(コク)が非常に強くなり、カフェラテやエスプレッソに適した味わいになります。
焙煎度は無限大!味を表現する「焙煎士の個性」
今回は「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3つに大きく分類しましたが、実際には8段階、16段階と、非常に細かく焙煎度合いが分けられています。
プロの焙煎士は、豆の産地や品種の特徴と、「自分が表現したいコーヒーの味」を緻密に計算し、この「ハゼ」の音と温度変化を頼りに焙煎度合いを決めているのです。
当店の「極上カビなしコーヒー」も、それぞれの豆が持つポテンシャルを最大限に引き出すため、最適な焙煎度合いを見極めています。